TMFで日本のフランス料理を考えるパネル
TMF(日仏メディア交流協会)で、日本・フランス150周年を記念して一連のパネル・ディスカッションが企画されていますが、その第一弾として、ジャーナリスト、シェフが参加して「日本のフランス料理の歩み」というテーマで行われました。
パネラーは、(写真左から)磯村尚徳TMF会長、西川惠、宇田川悟、ドミニク・コルビー(ホテルニューオータニ大阪 レストラン「サクラ」グラン・シェフ)、岸田周三(カンテサンス・シェフ)の各氏。
なかなか錚々たるメンバーです。
コルビー氏は初めて来日した時、全然日本語が分からなかったけど、日本人スタッフの技術のレベルの高さに驚いた、とか、日本の懐石料理のプレゼンテーションが現代のフランス料理に与えて影響とかいろいろおもしろい話が聞けました。
日本人で最初にプロの料理人となって活躍した人が始めてフランス料理を学んだのが1858年。
150年経て、フランスから赤船がやってきた(ミシュランガイドの発売)ということがやはり話題になりました。
宇田川氏は現在、見城徹氏とタッグを組んで反「ミシュランガイド東京2008」派。
たしかに編集は素人(四半世紀編集者をやってきた者の眼から見ても)、元になったレストラン・リストに偏りがある(フランス人にいきなり東京のレストランのリストを作れと言っても無理)、調査員という正体がすぐにばれてしまった(日本のカウンターの中にいる主人は料理だけではなくサービスマンとして一流なのでばれてしまう)などと誰もが思う不満点・疑問点は確かに「ミシュランガイド東京2008」にはあります。
宇田川氏はパリ在住期間が長かったので、ミシュランガイドへの思い入れが強いようです。
つまり想い焦がれていた女性(ひと)に裏切られたいう感じが言葉の端々からひしひしと伝わってきます。
しかし、そういった細かなことよりも気になったことがあります。
「男の隠れ家」誌でミシュランガイド総責任者のジャン=ジャック・ナレ氏にインタビューした時のこと。
最後に、「ミシュランガイド東京2008」にはここ3年以内オープンの店の掲載が多すぎないか?と質問したところ、
「フランス版でもここ1年以内オープンのものが星をとっています。シェフの才能によって星がつけられます。
最初にひとつ星がついてから何年か経ったら、ふたつ星、みつ星になるのではなくて、瞬間的に写真を切り取るようにそのレストランに星をつけるのです。
格付けはシェフの才能ですから、店の寿命の長さとは関係ありません」
確かに店の歴史が長いからと言って格付けするのは変ですが、オープンして半年も経たないようなレストランを正当に評価できるのでしょうか?
以前は、ひとつ星のレストランのシェフが頑張ってふたつ星、みつ星になり、磯村氏の話の中にも、シェフはそれを努力目標にしている、という言葉がありました。
以前と違ったこの格付けのコンセプトは、フランス全体の考え方に連動して出てきたものなのでしょうか?
はたまた、ミシュランの世界戦略として、ミシュランのみの考え方の変化なのでしょうか?
ジャーナリストのはしくれとしてはそのあたりが興味のあるところです。
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