丸の内にまたひとつできた巨大複合ビル「パークビル」。
地下1階から3階までにはレストランとショップが入り、ブリックスクエアと名づけられています。
「日本初上陸」と謳われるいくつかの店の中でも、注目すべきはサン・フランシスコで人気のレストラン「A16」。
カリフォルニアの食材を使ったイタリア料理─カル・イタリアンのお店です。
ダイニングには、ピザ用と、グリル用の釜がデンと据え付けられ、おいしげな香りが店中に漂います。
テキパキ働くスタッフを見ていると、こちらも元気をもらえる感じ。
少し変わったオードブルは、柿と生ハムのマリネ。
生ハムとメロンや、生ハムとイチジクという組み合わせはよくあるものの、柿は意外。
しかし、少し熟した柿のねっとり感と生ハムが相まってとても美味!
スパークリング・ワインと一緒がおすすめです。
「A16」の名前を有名にしたのがミートボール。
大ぶりのミートボールは、つぶつぶがあってまるで「つくね」のよう。
軽やかなトマトソースが、ミートボールの味わいをひきたてています。
これなら何個でも食べられそう。
「A16」という変わった店の名前は、オーナーのビクトリア・リビンさんとシェリー・リンドグレーンさんが、イタリアの魅力に惹かれ、何度も通ったハイウェイ「A16」から取ったものとのこと。
昔(20年近く前)、一度、ロスアンジェルスに行ったことがあるのですが、あまりの食事の味の貧しさに、「出汁の味がしない!」と思ったものです。
それでも、同行していた友人(30年くらい前から毎年、アメリカを訪れていた)に「これでも良くなった方」と言われて愕然としました。
しかし、移民がそれぞれの食文化を携えて、また、アメリカ人たちも他の国を訪れいろいろな味を覚え持ち帰ったことが、今のアメリカのレストラン隆盛につながっているようです。
レストランにとって大事なのは料理とワイン。
「A16」のワインは共同経営者でソムリエ(ワイン・ディレクター)のシェリーさんが担当しています。
じつはカリフォルニアのワイン産業は女性に支えられていることが多いのです。
ヘレン・ターリーやハイディ・バレットといったカリスマ・ワインメーカー、マスター・ソムリエのアンドレア・ロビンソンなど多くの女性が活躍しています。
そんな数多い女性たちの中から、シェリーはワイン専門誌「ワイン&スピリッツ・マガジン」でベスト・ニュー・ソムリエとしてもっとも旬なワイン・プロフェッショナルとして注目を浴びているのです。
シェリーの仕事は日本のソムリエとは少し異なり、レストランでのサービス&在庫管理だけでなく、カリフォルニアの新しい良質なワインを見出し、お客さんに紹介すること。
特にナパには、小さな個性的な小規模ワイナリーがたくさんあり、興味がつきない、と言います。
レセプションに用意されたスティル・ワインは白2アイテム、赤2アイテム。
カリフォルニアとイタリアがそれぞれ1アイテムずつで、それぞれ個性的で楽しめます。
4アイテムの中でシェリー一押しが、南イタリアの赤ワイン。
軽めのミディアム・ボディで、少しスパイシー。
ワインだけだと少しもの足りないと感じるかもしれませんが、食事と合わせると、こうしたワインがどんどん飲める、といったいかにもイタリア的なワインです。
おいしい料理に、おいしいワイン。
気持ちが豊かになるレストランです。
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